こんにちは。
先日、幼少期虐待を受けた女性の
話を聞く機会がありました。
女性「想像力を持ってほしい。」
これは当時・周りにいた大人に向けて、
今、言いたいことだそうです。
想像力があると辛い立場の人を
救うことができます。
大切な人から会ったこともない他人まで、
幅広くです。
もっと大きく言うと、
テレビ番組で取り上げる問題提起は「想像力」から
スタートし、役立つ情報を届けています。
あ、私、NHK新潟局で働いてる時、
ディレクタースタッフで番組の台本を
書いてましたから、この力の大切さがわかります。
想像力を持って救える言葉の事例を
紹介します。
新聞を下から読ませる男
読売新聞編集手帳を書いていた「竹内政明」さんは、
取り上げるネタについてこう話してました。
(内容一部編集)
「僕は光の当たらない人たちに光を当てたいと思います。
…金メダルを取った羽生結弦選手の
コラムは書いてません。
僕は浅田真央選手にむけて書きました。」
浅田真央選手がバングーバーオリンピックで
銀メダルとなり、涙のインタビューが印象的でしたね。
浅田選手の気持ちを汲んだ応援メッセージが
編集手帳にのっていました。
2010年2月27日掲載
『…(略)
今日の「クライ」を明日の「キス」に変えられる
若さがある。時間がある。』
いや、めっちゃカッコイイ文章。
竹内さんの光は辛い立場の人や、
苦しんでいる人に向けてのメッセージが多いなと
私は思います。
ではどうして、人を救う文章が書けるのかな?
と思いますよね。
竹内さん自身が優しいからできるのかな?とも
考えますよね。
それもあるのかもしれませんが(笑)
竹内さんは「想像力を鍛えている」と
私は感じました。
後半は鍛え方を実践した
私の体験談です。
「想像力」の鍛え方。
想像力もりもりの前述の竹内さんは
こう話しています。
「全集からサラリーマン川柳のような記事、
読者投稿などに目を通し、これはと思う事を書き留めている。」
つまり他人の経験や感情を読んで想像力を鍛えています。
自分ができる体験は一つしかない為、
自分が想像できる見方は一つしかないのです。
話を最初の虐待経験者の女性に戻します。
虐待やDVを受けた人を安易に傷つける言葉に、
次のものがあります。
「私だったら…早く逃げるのに。」
「私だったら…助けを求めるのに。」
想像力がないため、
「私だったら」というのです。
私も想像力を鍛えていなかったら、
傷ついた人を余計に傷つけていたと思います。
では、ちょっと想像力があるかどうか
試してみましょう。
DV下で子どもと暮らしている人が、
なぜすぐ逃げないのでしょうか?
答えはやっぱり本に書いてありました。
「母親が子供を連れて急いで家を出た場合、
子どもの「喪失感」は複雑です。
お気に入りの洋服、使い慣れた文房具、好きだった玩具、
学校の友人や教師など、
これらは辛い喪失体験となります。」
(「DV・虐待加害者の実体を知る」
ランディ・バンクロフト著)
この文章を読んだ後、
「なんで早く逃げないの?」って
当事者に言えないですよね。
それよりも自分が目の前の人を
救うために取る行動がおのずと
見えてきそうです。
そして虐待のニュースを見た時、
その残虐的な事に注目するのではなく、
是非、救う見方をしたいですね。
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